たいそうな理由を掲げて立ち上げたこのサイト。
「使命」だとかなんとか大きくでたわりには、『私と同じ気持ちを持った数人と、サムライメック話で盛り上がれたらいいんじゃないかなあ』と、オープン当初はそんな控えめな心持ちだった。
しかし、私の予想に反して多くの、それまで隠れていたサムライメックファン達、当時遊びたくても遊べなかった人達に、このサイトを通じて出会うことができた。
そんな中で改めて思った。日本国の宝、サムライメックがこのまま遺産になるのを黙って見過ごすわけにはいかないと。今こそ、サムライ達の世界に誇れる才能を世界に見せつける時なのではないかと。幸せなことに、私はサムライメックを世に送り出した当の会社に勤めていた。社内の関心事はサムライメックから既に外れていたが、私はそこにいた。
「私がやらずして誰がやる。これはもうやるしかない、やるしかないんだよ!」 またしても、誰に頼まれたわけでもない勝手な使命感は燃え上がったのだった。
それから会社との壮絶(?)な交渉の末、サムライメック2デモ版公開、続いてサムライメック1公開、そして今回ついにとうとう本命サムライメック2を公開することができた。それ以来、今日までの私の生きる原動力はこの瞬間を迎えることだったと言っても過言ではない。では、明日からどうなるのか。いっきに老け込むのではないか。ちょと心配だ。
おそらくこういったことは、大人な事情が渦巻くビジネスの世界でははなかなか実現できることではないと思う。全ての張本人は私だが、私だけの力ではまず実現できなかった。関係する大勢の人達の理解と協力があったからこそ実現することができたのだ。爆発的ヒットはしなかったものの、サムライメックは作り手・遊び手双方に愛される非常に恵まれたゲームであったのではないだろうか。
社内でもどこでも二言目には「サムライメック!」の私を見て、同僚や友人達は私を半分キチガイ扱いしていたかもしれない。自分の目的を果たさんがために、周りの人を振り回していたのではないかと我が身を省みたりもする。なぜここまでサムライメックに入れ込むのか、時々自分でも分からなくなることもあった。
しかしそんな思いが過っても次の瞬間にはこう思っているのだ、『いや、やっぱサムライメック大好きだわ』 と。
何分サムライメックは古いシステムに最適化されたゲームなので、いつまで遊ぶことができるのか分からないが、一日でも長く、一人でも多くの人に楽しんでもらえることを願っている。
最後に、サムライメック公開にあたり、作品の公開の許可をくれた(株)ヒューリンクス、サムライメックを世に送り出してくれたヒューリンクス前代表・田崎氏、サムライメックを作ってくれた開発者の方々、このサイトを通じて出会えた全ての方々に心から感謝いたします。
サムライメック零・管理人
2004年8月
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